backnumber 音楽

back number「どうしてもどうしても」歌詞意味を考察してみた!

またひとつ、back numberが私たちの心にそっと寄り添う新曲を届けてくれました。

その名も「どうしてもどうしても」。

この楽曲は、NHKウィンタースポーツテーマソングとして書き下ろされた一曲。

12月6日放送の『カーリング世界最終予選』で初めてその音が流れた瞬間、「ああ、やっぱりback numberだ」と感じた方も多かったのではないでしょうか。

さらにSNSでのショート尺配信、そして2026年のミラノ・コルティナオリンピック/パラリンピックへと続いていくという、まさに“長く寄り添っていく歌”になりそうです。

勝敗や結果だけでは語れない、努力の裏側や揺れる心。そんなウィンタースポーツの世界観と重なり合うように響く「どうしてもどうしても」の歌詞には、back numberらしい不器用で切実な感情が詰まっているように感じます。

今回は、そんな歌詞をひとつひとつ噛みしめながら、ファン目線で考察していきたいと思います。

back number「どうしてもどうしても」歌詞意味考察


back number「どうしてもどうしても」の歌詞意味を考察いたしました!

  1. 曲の第一印象
  2. 歌詞考察①(1番)
  3. 歌詞考察②(2番)
  4. 「どうしてもどうしても」が照らすもの

\5大スタジアムツアーも始まるよ!/

合わせて読みたい
back numberスタジアムツアー2026全日程セトリ&当日レポ公開!

※本記事はプロモーションを含みます 待ちに待った!! “あの時間” が帰ってくる——。 back number5大スタジアムツアー「Grateful Yesterdays Tour 2026」が開催さ ...

続きを見る

曲の第一印象

「どうしてもどうしても」を初めて聴いたとき、まず感じたのは、全体に漂う明るさでした。

ウィンタースポーツのテーマソングということもあってか、音の重なりやメロディには前を向く力があって、自然と視線が上がるような感覚があります。

ただ、この曲は“ただ明るいだけ”では終わりません。

そこが、やっぱりback numberだなと思うところ。

希望や前向きさの裏側に、「それでも迷っている」「簡単には割り切れない」気持ちがちゃんと残っていて、その弱さごと肯定してくれるような優しさがあります。無理に背中をドンと押すのではなく、「ここまで来たなら、もう少し一緒に行ってみようか」と隣に立ってくれるような背中の押し方が、とてもback numberらしいです。

何かに挑戦したい気持ちはあるのに、どうしても一歩が踏み出せないとき。

自信が持てなかったり、怖さが勝ってしまったりする、そんな瞬間にこそ聴きたくなる曲だと感じました。

聴き終わったあと、「よし、完璧じゃなくてもいいから進んでみよう」と思わせてくれる——

「どうしてもどうしても」は、そんな静かな勇気をくれる一曲だと思います。

歌詞考察①(1番)

1番の歌詞は、「何かが始まった瞬間」と、そこから時間が経った“今”を行き来するような描かれ方をしています。

はじまりはもう思い出せない
それは とてもドラマチックで

最初はきっと、強い衝動や大きな感情があったはずなのに、時間が経った今となっては、その始まりさえ曖昧になってしまっている。

でも振り返ると、確かにあの瞬間は“ドラマチック”だった。

夢や目標、挑戦の始まりにありがちな、胸が高鳴るような感覚が伝わってきます。

どんなに特別だったはずの出来事も、あとから言葉にして整理してしまうと、「成り行きだった」と片づけられてしまう。

その少し寂しい感じが、とてもback numberらしい視点だなと思いました。

大切だったはずの気持ちほど、振り返ると色褪せたように見えてしまう——そんな経験、誰にでもある気がします。

出来るかも なんて思えたのは
何も知らないあの日だからで

ここでは、「希望」を持てた理由が語られます。

何も知らなかったからこそ、「できるかもしれない」と信じられた。

現実や厳しさを知ってしまった今の自分とは違う、無邪気さや勢いがあった頃の自分への、少しの羨ましさも感じます。

当時の気持ちや景色は、もう戻れないものとして、遠くで輝いている。

近くにあった頃は気づかなかったのに、離れてみて初めて、その尊さがわかる。このフレーズからは、時間が経ったからこその切なさと愛しさが滲んでいるように思えます。

失くしたり 見付けたり 貰えたりした
僕だけの理由を燃やして灯したそのあとで

ここが1番の中でも特に印象的な部分です。

これまでの道のりの中で、失ったものもあれば、見つけたもの、誰かからもらった想いもある。

そうやって集めてきた「僕だけの理由」を燃やし、灯りにして、ここまで来た。その過程そのものが、努力や葛藤の積み重ねを象徴しているように感じます。

どうしても あぁ どうしても
残ったのはそれだけ

迷いや理由を重ねた先に、最後に残ったのは「どうしてもやりたい」という、説明できないほど純粋な気持ち。

ただそれだけが、今も消えずに残っている。

結果や報酬のためではなく、「ここに来ること」そのものが目的だった。

評価や成功よりも、自分がこの場所に立つことを選んだ、その事実がすべて。ウィンタースポーツのテーマソングでありながら、人生のあらゆる挑戦に重なる言葉だと感じました。

歌詞考察②(2番)

2番の冒頭は、挑戦の過程にある“日常”が静かに描かれます。

雨の日も強い風の日でも
偶然と普通を積み重ねて

順風満帆な日ばかりじゃない。うまくいかない日も、気持ちが折れそうな日もある中で、それでも特別じゃない「普通の日々」を重ねてきた。

その積み重ねこそが、今につながっているという実感が伝わってきます。

毎日は平凡でも、それが積み重なった先にしか生まれない“奇跡”がある。このフレーズには、努力を信じ続ける祈りのような気持ちを感じました。

1番の「理由」から、2番では「正解」へ。

自分を信じて突き進んだこともあれば、誰かを真似して迷ったこともあったし、過信してしまった瞬間もあった。

それでも、そのすべてが“僕だけの正解”として今の自分を照らしている。完璧じゃない道のりを肯定する言葉に感じます。

迷っても、遠回りしても、結局欲しいものは変わらなかった。そのブレない想いが、ここで強く提示されます。

満たされない気持ち、足りないと感じる心。その「渇き」があったからこそ、ここまで来た。

苦しさや悔しささえも、前へ進むための目印だったという捉え方が印象的です。

「努力と結末が繰り返される物語の」

この部分は、スポーツとも人生とも重なる、強いメッセージだと思います。

努力と結果は、長い物語の一部にすぎない。でも、それでも「今この瞬間」は確かに自分のもの。

主役は他の誰でもなく、自分自身だと宣言するような力強さがあります。

これまでの出会いも別れも、かつて思い描いた未来も、すべてを背負ったうえで「ここにいる」と言い切る姿勢。

弱さを抱えたままでも、真正面から立つ覚悟が伝わってきます。

人生そのものを、何度も壊し、直しながら抱きしめてきた。その過程すべてを燃やして、今この瞬間を照らしているという表現が、とても切実で美しいです。

最後に残ったのは、結局「どうしても」という、説明できないほど強い想い。それは理屈でも計算でもなく、生きてきた証そのものなのかもしれません。

ご褒美は大丈夫だよ
ここに迎えに来たんだ

1番の「掴みに来た」から、「迎えに来た」へ変わることで、覚悟がより能動的になったように感じます。

結果を待つのではなく、自分からこの瞬間を迎えに行く——そんな決意が込められているようです。

ラストは、これまで灯してきたすべての光が集まり、今ここで輝くイメージ。

「この瞬間は僕の番だ」という言葉が、聴く人それぞれの“今”にも重なり、背中をそっと、でも確かに押してくれるように感じました。

「どうしてもどうしても」が照らすもの

「どうしてもどうしても」は、勝つ人のためだけの応援歌ではありません。

清水依与吏さんのコメントにもあるように、この曲が鳴らそうとしているのは、最高峰の舞台で輝く一瞬と、頑張れない日々の中でそれでも諦めきれずにもがき続けた末に辿り着く煌めき、そのどちらにも同じ距離で寄り添う音なのだと思います。

歌詞に描かれているのは、一直線に進んできた成功譚ではなく、迷い、立ち止まり、遠回りしながらも「どうしても」という気持ちだけを手放さずにここまで来た人の姿に感じます。

努力と結末が物語のほんの一部にすぎないと分かっていても、それでも「この瞬間は僕の番だ」と言い切る強さは、競技者だけでなく、日常を生きる私たちにもまっすぐ届きます。

特に印象的なのは、清水さんが“頑張れなかった人間だと思ってうずくまっていた過去の自分”へ向けて語りかけている点です。

夢の形は変わっても、時間がかかっても、思いがけない場所で、あの頃目指していたものに関わることができた——

その事実は、「今立ち止まっているあなたの時間も、決して無駄ではない」と静かに肯定してくれるように感じました。

「どうしてもどうしても」は、無理に前を向かせる曲ではありません。

このあたりが非常にback numberらしくて好きです^^

諦めきれない気持ちを抱えたままでもいい、立ち上がれない日があってもいい。

それでも、光はちゃんと集まってくるし、迎えに行く瞬間は必ず訪れる。そう信じさせてくれる一曲です。

ウィンタースポーツの舞台で鳴るこの曲が、競技者の背中を押すと同時に、かつて夢を諦めた人や、今も踏み出せずにいる誰かの心にもそっと灯り続けていく。

そんな“長く生きる歌”になる予感がしています。

まとめ

back number「どうしてもどうしても」の歌詞意味を考察いたしました!

  1. 曲の第一印象
  2. 歌詞考察①(1番)
  3. 歌詞考察②(2番)
  4. 「どうしてもどうしても」が照らすもの

「どうしてもどうしても」は、頑張れなかった日も含めて、私たちの時間を肯定してくれる曲だと思います。

今ここに立っている理由が、まだ言葉にならなくても大丈夫。

この曲が鳴る限り、「この瞬間はきっと、あなたの番」です。

-backnumber, 音楽